フランス大統領線は静観します。

tropical_dandy2007-04-17


フランス国民でもない身故、静観する他無い訳であるが、実のところ、前回のルペンショックから変化したのは、移民問題の深刻化であり、失業率の上昇であり、デモであり、暴動に他ならず、それら諸問題の内の幾つかを実に手際良く処理したのは、他ならぬサルコジ内相だった。もうドビルパンは政界から消え、サルコジは何時の間にやらシラク現大統領の支持も取り付け、社会党ロワイヤル候補が失速し、漁夫の利を得るかと言われていたバイル候補は影が薄く、強いて言えばあのルペンの検討が渋く光る程度に留まる。

しかしながら、第五共和制以降、サルコジは転換期を迎えたEU圏内の覇権国家足り得るかも知れぬフランス共和国のリーダーとしては異例だ。移民の子、と云うルペンの罵倒は単にサルコジを利するだけだったが、その実、サルコジの移民政策は前提条件が明確である故、強硬派と云われながらも相対的には穏健に見えるパラドクシカルな関係にあり、本人は至ってエスプリの効かないストレートな物言いに終始するだけだ。どうなのか、と云っても、これはワンルレーズ・ポリティクスがこともあろうにフランスにまで伝染したと云うことであり、サルコジはその豪腕故にと云うよりも、消去法の結果としてと云う側面を抱えながらも大いに期待もされ、エリゼ宮の住人になるのであろう。これは最早見守る他ないではないか。

合衆国大統領候補バラック・オバマを支持します。

SNSにも登録。なかなか良い使用感。ネット選挙と云うけれど、日本で公職選挙法が改正されたら、その分野では先進国である韓国及びUSにどれだけ肉薄できるか、見物である。我が国の民度が問われる時は、すぐその眼の前ではないか!

Steven Jobsのスピーチ

2005年にスタンフォード大学で行われたSteven Jobsのスピーチについて、賞賛と感動を寄せるコメントが多く、全く別の感慨を抱いた私としては大いに違和感を感じたものだが、そんな事を述べても「空気嫁」の一言で退けられてしまうので、オブジェクションは唱えなかったことを想起する。

端的に所謂「社会的成功者」が人生の来し方を振り返ればそういう事になるのであろうな、と云う感想以外には私には何も残らなかったのがその所以である。勿論、将来ある学生へのスピーチであることを考慮すれば、Jobsは粛々とその仕事をこなしたまでのこと。

現在から過去を総括するに至れる人は−それが常人ならざる苦悩の産物であるにせよ−ある意味で幸運である。ある年齢に達すれば人生に対して多様な感慨を抱くであろう事、想像に難くない。ましてそれが所謂「社会的成功者」が語るならば、あのような内容となるであろう。私は、それ以上の感想を持たない。

東証は上場廃止してはどうか

日興コーディアル証券上場廃止とはならず。問題とさるべきは東証の判断基準であろう。詰まるところ過去事例(カネボウ西武鉄道)と比して重大とは云えないとの由であるのだが、過去事例を参照する態度そのものが市場環境の変化に対しては反動的であり、悪しき前例主義ではないのか。

結果として「許容される粉飾の範囲を示した前例」に今回の事例を何れ持ち出すのであろうか。体質改善が求められるのは、東証それ自体の体質に他ならない。市場の透明性を高める為にとの大義名分で東証が自ら上場したのは何とも倒錯的な話であり、日興は東証の株主でもあった事につき痛くも無い腹(なのか否かは知らぬ)を探られぬためにも、東証は自らの上場廃止を検討しては如何かと。